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ルノワールの試み「ルノワール‐伝統と革新」展 招待状プレゼント

印象派の巨匠 ピエール=オーギュスト・ルノワールは、1841年フランス中西部の磁器産業で栄えた街、リモージュに仕立て職人の子として産まれました。パリで陶器の絵付け見習いなどを経て、20歳の時に画家グレースのアトリエで学んでいます。1919年カーニュで78歳の生涯を閉じるまで、それこそ、慢性関節リューマチで麻痺した手に絵筆をくくりつけて、休むことなく制作をつづけたことは今も語り継がれています。

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34歳頃のルノワールの肖像 akg/PPS通信社

色彩の魔術師、やさしい画風を作り出す画家というよりは、銀行家や実業家という感じですよね。職人がスタートだからでしょうか。この肖像から私は、実直、一徹、一途の文字が浮かんできました。

最後の最後までキャンパスに向かっている姿を想像するとあたっているのではないでしょうか。

 

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水のなかの裸婦 1888年 ポーラ美術館

ルノワールといえば「裸婦」が有名ですが、古代ギリシャ彫刻の女神像に由来する「恥じらいのポーズ」をとる裸婦像です。体の線が柔らかく、水の表現と背景と身体がなんともいえない一体感を持っていますよね。

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団扇を持つ若い女 1879-80年頃 クラーク美術館

モデルは、コメディー=フランセーズの人気女優であったジャンヌ・サマリー(1857-1890)です。

1878年に開催されたパリ万国博覧会で、ジャポニズム(日本趣味)への熱狂は、当時頂点に達していました。日本の団扇を持っているのもその影響ですし、背景の花々も日本の菊を思わせます。

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レースの帽子の少女 1891年 ポーラ美術館(ポーラコレクション)

私が彼女に会うのは2度目です。1度目に会ったのはポーラ美術館でした。1度目の時には、とにかく可愛らしく、やさしい色使いが印象に残ったのですが、今回、会ったときは、とても”懐かしい”と思いました。ルノワールが生きた時代に私もそこにいて、同じようなファッションで、風に吹かれている。そんな想像をしてしまいました。たぶん、多くの人が同じように感じていて、それがルノワール人気となっているのではないでしょうか。

ルノワールは印象派ではありますが、そこにとどまることなく、古典も学び、その手法も取り入れていれて、進化しています。印象派という枠だけにはおさまらないルノワールに出会いました。

あなたも「伝統と革新」を探求しつづけたルノワールを春の訪れとともに発見してみては♪

「ルノワール‐で伝統と革新」 六本木 国立新美術館 4月5日(月)まで開催しています。

休館日は、毎週火曜日 午前8時から午後6時まで。金曜日は午後8時まで開館。

ご招待状を10組20名様までご用意しています。

ご希望の方は、お名前、ご住所、電話番号、年齢、をお書きの上 cwl@fm767.com

までご応募ください。

ご案内は 「Life is Art 伊藤恵」 でした。